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J side
さすがに泣けた。
……悔しくて。
あの留守電は、
『命を落とそうとしていたことを知るよりも、
もしかしたら、松本さんにとっては、
記憶を無くせて良かったのかもしれません。
命よりも大事なものはありませんから』
確かにそう続いていて、それを聞いた俺は、絶望もした。
心中をもちかけられた時以上に絶望した。
こっちは、忘れたくても何ひとつ忘れられてないのに。
「関わらない、関わらない」
俺と家族との関係が一瞬にして変わってしまったように、
俺と父親との関係がここまでも変わってしまったように、
なにかが��変わる��のは一瞬だと、
身をもって経験してきたんだから、
今の父親にどう悪態つこうが、泣きつこうが、
俺にプラスになることは絶対になにも無いんだから。
��関わらない��
今は、そう教えてくれたさとくんの言葉を思い出して、
慣れたように自分の心をコントロールしていくしかない。
あの人の命を捨てなかった自分の責任だと思って。
「潤、ただいま」
「さとくんおかえり〜。どうだった？」
「……ふふ、きた。
どうだったって、潤こそどうだった？」
「俺は特に。熱ももう大丈夫そう」
「良かった。でも、明日もちゃんと休んでよ」
「分かってるよ」
思わず笑いがでる俺に、俺が玄関先まで出てきたことが嬉しそうだったさとくんは、またひとつキスをした。
「……さとくんって、案外キス好きなの？」
「ん〜、潤にするキスが、好き」
「ふぅん、慣れたご様子で」
「ぶぁか。慣れてねえよっ。今までしてこなかったから、
その分取り返さなきゃじゃん」
「取り返すって………、ふふ」
慣れていないキスは、
当たり前に恥ずかしいから、
ついつい余計なことを言ってしまう。
「さとくん」
「ん？……、」
「ふふ。
いつもいつもありがとうございます、の、キス」
でも、
そんな俺からのキスに眉を下げて笑ったさとくんは、
��本気なんだよ��とでも言いたげに、
また、不安そうに俺を抱きしめた。
ああ、やっと俺が返していく番が訪れたのかも、って、
唯一のヒカリを与えてくれるのはやっぱりさとくんだ。
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伶(プロフ) - 櫻宮さん» 最後までありがとうございました✨甘々が伝わって良かったです！（笑）またよろしくお願いします。 (2022年2月2日 12時) (
レス) id: 9e9e184764 (このIDを非表示/違反報告)
伶(プロフ) - ぴさん» ありがとうございます！ぜひぜひ新作の方もよろしくお願いします☺️ (2022年2月2日 12時) (レス) id: 9e9e184764 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - 最後まで2人は甘い。笑そしてさとくんが潤に甘い。笑2人の甘い甘い生活堪能しました。素敵なお話ありがとうございます☺ (2022年1月31日 18時) (レス) @page27 id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
ぴ(プロフ) - 最後まで、素敵な2人の関係性が見れました。また、別のお話も楽しみにしています。 (2022年1月31日 7時) (レス) @page27 id: 2ec53b58cb (このIDを非表示/違反報告)
伶(プロフ) - 櫻宮さん» 櫻宮さん、ありがとうございました✨✨よろしければまた次回も、お会いできると嬉しいです☺️ (2022年1月30日 22時) (レス) id: 9e9e184764 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伶
| 作成日時：2022年1月10日 0時
