濃霧 ページ4
.
S side
「翔くん」
「ぁ、どう？」
「うん、ぐっすり。こわいくらいに、」
「体、あったまったかな」
「うん、だいぶ戻ってきたかな。
でも、たぶん熱出るだろうね、あの感じだと」
「まじか…。いや、そうだよな」
「翔くん、本当ありがとう」
「ぃやいや、」
「まじで助かった。まじで。
てかごめん、こんなとこで。気遣わせたね」
松潤が見つかって、
何がどうなってんのかやっぱり掴めないまま、
智くんの言う通りに手伝えることは手伝って。
俺は、
あんなに弱ってる松潤を見たことがなくて、
松潤と智くんの2人の世界、
きっと俺はいない方が良いんだろうな
ってのは簡単に分かったけど、
流石にこの状況で帰るのは違うなって、
智くんがここに来るまでずっと、
俺はキッチンに座りこんで
じっと松潤の視界から姿を消していた。
そんな俺を見て、
少し、疲労の色が見える智くんは
いつもの笑顔で笑ってくれた。
「向こう行こう、笑」
「ぁ、うん、笑」
良かった
笑えるんだ
って、
さっきまでの
ドラマみたいな怒涛のシーンが嘘のようで。
「翔くん、泣いてた？」
「ぇ、ぃや、」
「俺も泣いた。……てか泣けた」
「ごめん。聞こえちゃってたから、」
「んーん、」
また可笑しそうに笑った智くんは、
チラリとしか俺を見ていなかったのに、
顔を見れば分かる、って。
「松潤、……大丈夫なの？」
リビングに移動して、寝室で眠る松潤を側に、
言葉を選ぼうにも、やっぱりこの言葉しかなくて。
「んー、」
智くんの柔らかい表情は途端に難しいものに変わって、
返ってきた言葉も不安そのもので。
「無理心中は、……罪に問える、んだよ、」
さっきまで、松潤が智くんにしてた話し。
やっぱり、かける言葉はわからないけれど、
俺からの言葉を聞いた智くんの体からはすこし、
すこしだけ、力が抜けた。
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伶(プロフ) - 櫻宮さん» 最後までありがとうございました✨甘々が伝わって良かったです！（笑）またよろしくお願いします。 (2022年2月2日 12時) (
レス) id: 9e9e184764 (このIDを非表示/違反報告)
伶(プロフ) - ぴさん» ありがとうございます！ぜひぜひ新作の方もよろしくお願いします☺️ (2022年2月2日 12時) (レス) id: 9e9e184764 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - 最後まで2人は甘い。笑そしてさとくんが潤に甘い。笑2人の甘い甘い生活堪能しました。素敵なお話ありがとうございます☺ (2022年1月31日 18時) (レス) @page27 id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
ぴ(プロフ) - 最後まで、素敵な2人の関係性が見れました。また、別のお話も楽しみにしています。 (2022年1月31日 7時) (レス) @page27 id: 2ec53b58cb (このIDを非表示/違反報告)
伶(プロフ) - 櫻宮さん» 櫻宮さん、ありがとうございました✨✨よろしければまた次回も、お会いできると嬉しいです☺️ (2022年1月30日 22時) (レス) id: 9e9e184764 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伶
| 作成日時：2022年1月10日 0時
