俺が大事なのは貴方だけ ページ3
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O side
「………っばか、ほんっと、」
「………さとくん…、」
呆然と、渇いた瞳はうつらうつらで、
徐々にあったまってきた潤の指先を摩りながら、
つい そんな言葉が漏れてしまう。
「さとくん」
「…ん？」
「とうさんは？」
「…大丈夫。助かったって。
今、病院で治療受けてる、」
摩り続けていた俺の手を弱々しく握って、
��心配したくないのに��って、
そんなやるせなさを見せる潤は、
静かに静かに言葉を落としはじめた。
「………とうさんにね、一緒に死のうって……。
1ヶ月前くらいからかなぁ………ずっといわれてて…、
きょうね、……きょうもね、会ったの。……さとくんに、
とうさんと会ってるって…、連絡とってるって……、
バレたら………、きらわれそうで……言えなかった。
……………さとくん、ごめんね」
黙って、静かに。
「………とうさんね、しぬ方法をかんがえてた。
今日も、その話しした。
……おれはね、きまったらおしえてって。
それで別れたのに、…とうさん、
いろいろ、思い出しちゃったみたいだね。
俺に手出したこととか……、
さとくんが見つけてくれた…あの日のこととか。
急にいえに押しかけてきて、はやく死のうって。
生きてちゃだめだって。
それで、……母さんの好きだったあの海にね…、」
そうやって潤の話を聞いていたけど、
無理だ。
やっぱり、許せない。
強く強く抱きしめた俺の腕の中で、
さっきまでのことを思い出したのか、
潤の体に小さな震えが戻る。
つめたかったって、
もうさとくんに会えないって思ったって。
潤は、そんなことを口にした。
「でも…もういいやって………、
けっきょく、俺とこの人は切っても切れない縁だから、
そうかんがえてたら、……もうこのままいいやって…」
涙を流すわけでもなく、拳を握ってるわけでもなく、
ただ、俺に抱きしめられながら小さく震えて、
今のこの状況に身を任せながら
ゆっくり ゆっくり 教えてくれる。
「……さとくん、」
「ん？」
「また……、たすけてくれてありがとう」
「潤、」
ゆっくり ゆっくり
俺に体を預けて眠りにおちた潤は、
俺に
��助けてくれてありがとう��
そう言ったはずなのに、
もう一度目を覚ましてくれるのかどうか。
不安が不安を呼ぶ。
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伶(プロフ) - 櫻宮さん» 最後までありがとうございました✨甘々が伝わって良かったです！（笑）またよろしくお願いします。 (2022年2月2日 12時) (
レス) id: 9e9e184764 (このIDを非表示/違反報告)
伶(プロフ) - ぴさん» ありがとうございます！ぜひぜひ新作の方もよろしくお願いします☺️ (2022年2月2日 12時) (レス) id: 9e9e184764 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - 最後まで2人は甘い。笑そしてさとくんが潤に甘い。笑2人の甘い甘い生活堪能しました。素敵なお話ありがとうございます☺ (2022年1月31日 18時) (レス) @page27 id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
ぴ(プロフ) - 最後まで、素敵な2人の関係性が見れました。また、別のお話も楽しみにしています。 (2022年1月31日 7時) (レス) @page27 id: 2ec53b58cb (このIDを非表示/違反報告)
伶(プロフ) - 櫻宮さん» 櫻宮さん、ありがとうございました✨✨よろしければまた次回も、お会いできると嬉しいです☺️ (2022年1月30日 22時) (レス) id: 9e9e184764 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伶
| 作成日時：2022年1月10日 0時
