貴方と、僕と、僕たちと。３

２度目なんて＿Ａ ページ14

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「いた？！」

「……っいない…どうしよ、ど、しよ…相葉く…っ」






翔ちゃんにお願いして、
久しぶりに潤ちゃんの顔を見に来た。


んだけど、部屋の中はまさかの空っぽ。


近くを探しても姿は見えなくて、
翔ちゃんが徐々に震えだした。






「ま、た…またっ、出て行ったんじゃ…」

「ちょ、翔ちゃんっ、」

「辛いって、くるしいって言ってんのに、
俺が、おれがたすけてやんないから…だから…」

「ちょっと待ってよ翔ちゃんっ。
信じよう、信じようよ、潤ちゃんを。
何かあったことには間違い無いから…考えよう、ね？」

「…っ…ん……せ、んせ…！先生に電話してみる！」







そうだよ、急に体調が悪くなったのかもしれない。
病院に行ってるのかもしれない。

そう期待を膨らませていたのに、
翔ちゃんは首を横に振りながら電話を切ってしまった。







「来てないって……」

「病院にもいない……近くにもいない……」









ねぇ、潤ちゃん、どこにいるの？
欲しがってたお洒落な部屋着、持ってきたんだよ。









「マネだ……マネに確認してみる」







あの時同様、
松潤のマネージャーなら何か知ってんじゃないかと
電話をかけてくれる翔ちゃん。


携帯を握りしめる指先が白い。








「……っ、本当のこと言えよ、
……本当になんも知らない？」







マネージャーにそんな口を聞く人じゃない。

でも、

前の事があるから縋りたくなる翔ちゃんの気持ちは

痛いほど分かる。









でもさ、良かった。








マネージャーも知らないという事実が、
俺に少しの希望を与えてくれた。









潤ちゃん自らいなくなったわけじゃないはずだから。
俺が、俺たちが早く探し出してあげなきゃ。

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