貴方と、僕と、僕たちと。

粘ると見えてくるもの＿Ｏ ページ9

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雅「………だめだぁ、頑なに口開いてくんない、」








1人ずつトライすること10回目。

トライしては項垂れて帰ってくる、の繰り返し。







雅「ぁ、翔ちゃんっ、おかえりっ……どうだった？」

翔「ダメ……でも、居ませんってハッキリ言われた。
やっぱり居ないなら居ないって言うんだよ、多分」

和「てことは、やっぱりここにいるんだよ、潤くん」








近くの別の病院、そこも一応当たってくれた翔くん。

その結果、ますます俺らの中で濃厚化とするこの病院。








智「よし、次は俺行ってくる」

雅「頑張って！」








受付に座る見慣れてしまったお姉さん。

遠くからチラッと目が合ってもすぐ逸らされる。
またか、とでも言いたそう。








んな顔するなら教えてくれや、とは言わず、腰低く。








「……あの、すいません、何度も。
会わせてくれとは言わないので……
ここにいるっていう…確証が、欲しいんです」

『いらっしゃいますよ』

「…えっ…？………」

『松本さん、入院されてますよ。
会っていかれますか？』

「……は、はい！え、はい！！」









キター！！！お姉さんありがとうマジで！！








「やばいやばいやばいやばい」

雅「お、落ち着いてっ、おかえり」

和「………いた？…いるって？」

「いる！！！！！」

翔「まっじで？！……」

雅「ちょ、ちょ、翔ちゃん泣くの早いよっ」

「っふふ、しかも………会えるよ、」

和「うっそ、……」

「うそじゃない、会える！松潤に！」

和「って、おめーも泣いてるやん！」







泣きそうな翔くんよりも先に
涙が零れ落ちちゃった相葉ちゃん。








安堵なのか、また会える嬉しさなのか。








でも少し、怖い。







松潤がどういう状況にいるのかを知ることが、







少しだけ。

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