溢れるもの＿Ｓ ページ22
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和「潤くん、ご飯食べれた？」
潤「んー…まだ流動食みたいなものしか食べてない」
雅「そっかぁ、ゼリーとかプリンは？食べれそう？」
潤「……んー、どうかな……」
智「なんか美味しい飲みものとか買ってこよっか？」
潤「いやいや、いいよ。みんな仕事終わりだし」
和「ぁ、じゃあ、俺たちも何か買おう？喉渇いたし」
雅「うん、そうだね。買いに行く？」
智「うん、行こう行こう」
和「じゃあ、翔ちゃんはここいて？
適当に買ってくるから」
翔「ぁ、助かる。ありがとう」
あたかも自然を装って病室を出ていく３人に、
残された俺らは思わず笑いが出る。
潤「………………わざと？ふふ」
翔「そこは気づいてないフリしとこう、ふふ」
「そうだね……やさしいね？……ふふ」
「ん、2人きりだもんね？」
隣にいる潤の頰にそっと触れれば、
照れたように笑ってくれて。
会えなかった１ヶ月間の寂しさが、
独りで苦しませた後悔が、ひしひしと湧いてくる。
「…ん…………」
そんな気持ちを紛らわせるように唇を重ね、
軽く啄む。
目を閉じて俺を受け入れる姿にさえ胸が苦しくなる。
ぎゅっと俺の首に腕を回して抱きついてきた潤は、
俺の首元に顔を埋めてきっと溢れそうな涙を堪えてる。
「………………………っ……しょおくん、」
「んー？どした？」
「あいたかった………会いたかった、しょおくん…」
震える身体、震える声、
吐き出すように落とされた言葉。
「うん、ここにいるよ？潤のことをね、
こうしてぎゅっと抱きしめてるのは翔くんだよ？」
俺がそう言った瞬間、濡れ始めた俺の首元。
ぎゅっと腕の力を強めてあげる。
独りじゃないよ、って。
少しでも安心できる時間を増やしてあげたくて。
「………………っふ……………」
「よしよし……大丈夫、大丈夫だよ、潤」
「……ん…っ…………だいじょうぶ？」
「うん、潤は大丈夫。
潤をこんなに泣かせるやつは俺が追っ払ってやる」
「っふふ…しょおくんが？……」
「うんっ、俺強いんだよ？」
「………っふふ………しょおくんは強いね？」
「だろ？だから安心して？
俺が隣にいたら潤は最強なの」
泣きながら笑う貴方を、
不安を吐き出して見せてくれる貴方を、
もう独りにはさせない。
独りでは闘わせない。
全力で守り抜くから。
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hiromigenkind(プロフ) - 伶さん、何度読んでもいいお話し。最終が分かっていても、Prologueから涙が出ます。 何度読んでも、切なくて、５人それぞれの想いが、胸に沁みます。 (12月20日 22時) (
レス) @page5 id: e917264e15 (このIDを非表示/違反報告)
伶(プロフ) - ナナさん» いやあ、もう、潤くんとだけおそろワンコにしてくるあたり策士ですね………なんと！！ありがとうございます（ ; ; ）！！うれしいです(o^^o) (2020年8月3日 11時) (レス) id: 63c2a0443c (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - キャ~、やっぱり伶さんも思いましたか！翔潤が尊いやら、おソロわんこが可愛いやらで…もうずっと見ていられる( ´Д｀)=3ちなみに伶さんとこの潤くんも可愛らしくて私好みなんですよね(笑) (2020年8月2日 11時) (レス) id: d658bfc4bc (このIDを非表示/違反報告)
伶(プロフ) - ナナさん» 良かったです…！想像できたみたいでひと安心です（笑）この前のインスタライブを見て翔潤の尊さが爆発しました…… (2020年8月2日 10時) (レス) id: 63c2a0443c (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - こんばんわ(^^)色々情報をありがとうございます！伶さんの情報のおかげでより楽しめています(*^^*)イメージしながらまとめて読むとよりgoodです(≧▽≦)そして何より潤くんのビジュアルは重要です！(笑) (2020年7月29日 20時) (レス) id: d658bfc4bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伶
| 作成日時：2020年7月11日 16時
