学生彼女＿YELLOW ページ10
.
「…ただいまぁー……」
「おかえりーっ、おつかれさま！」
「んっ、ありがとう、潤くん」
「んふ…スーツかっこいい、和」
これ。この言葉、めっちゃニヤける。
社会人になって良かったなってこの時だけは思う。
「ご飯にする？お風呂にする？それとも俺？」
そして、今にも笑い出しそうな表情で
少し古臭いことを言う彼女は
このセリフにハマってる。
きっといつもみたいにすぐ飽きると思うけど。
だから、ハマってるうちにノれるだけノっておく。
「潤くんがいい。おいで」
「……んっ……んふふ…
ご飯作ってるからご飯にしてー」
俺の腕の中にいる潤くんは、
聞いておいて平気でこんなこと言っちゃうのよ。
セリフにハマってるだけだからね、彼女。
「……ぅま。…まじうまい、これ」
「良かったー………ぁ、あいばさん、どうだった？」
「…ぁぁ、相葉ね。…特に何も言ってこなかったよ」
うそ。
潤ちゃん美人だの、潤ちゃん可愛いだの、
羨ましいだの、独り占めずるいだの、
………見る目あるな、あいつ。
…………うるせぇけど。
「でも、びっくりしたね。
俺が和の恋人だって疑ってなかったもん。
てか和、先輩なんだから呼び捨てしちゃ駄目でしょ」
「……いーんだよ、相葉は……馬鹿だから」
「もー、心配だなぁ、その口の悪さ」
「じゃあ潤くん見張っててくれる？俺のこと」
「社員証無いから入れないもん。
本当は優しいのに…なんでこうなんだろ、和って」
「俺が会社でも優しくしたら、
女子社員が惚れちゃうけどいいの？」
「？！…やめよう。そのまま口煩い和でいていいよ」
そんな分かりやすく拗ねちゃって。
いちいち可愛い。
「早く潤くんも俺の会社おいでよー」
「ぁ、俺、翔さんがいるとこ行くつもりだよ」
「っは？？？！？！！櫻井翔？！聞いてない！」
「ぁ、言ってなかったっけ。まだ決めてないけど…」
はい、俺のすること決まりましたー。
それはただひとつ。
潤くんが俺と一緒の会社に就かなくったっていい。
しかし！櫻井翔と同じ会社に勤めるのは許さねぇ！
だから、もしもだよ？もしも。
もしも、潤くんがその道を進もうとするならば、
俺は全力で就活を妨害しまーす！！！
俺だってしたくないよ？そんなこと。
愛する彼女の妨害なんて。
でも、愛重めの彼氏だからさ、俺。
潤くんも理解してるから、ね。
fin.
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伶(プロフ) - Nerineさん» こちらの作品まで読んでいただきありがとうございます…！私もお気に入りの物語の一つなんですが、長編では書けそうになかったので短編集に入れ込んでみました(o^^o) (2021年2月10日 22時) (
レス) id: 60c0109ce5 (このIDを非表示/違反報告)
Nerine(プロフ) - 幽霊で泣いてしまいました…何か考えさせられるお話ですね。 (2021年2月10日 14時) (レス) id: 9377f82fbc (このIDを非表示/違反報告)
伶(プロフ) - ﾄﾞﾘさん» ありがとうございます(o^^o)嬉しいです！これからもよろしくお願いします★ (2020年5月30日 15時) (レス) id: dd27ca7218 (このIDを非表示/違反報告)
伶(プロフ) - ナナさん» 長編ですよね〜〜私も恋しくなってたとこでした（笑）どういうの書こうかな〜〜 (2020年5月30日 15時) (レス) id: dd27ca7218 (このIDを非表示/違反報告)
伶(プロフ) - あいさん» ありがとうございます！！続編に1票！了解しました^_^ (2020年5月30日 15時) (レス) id: dd27ca7218 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伶
| 作成日時：2020年5月9日 12時
