第百一話 ページ27
私はハーマイオニーに勉強を教えて貰おうと思い、寮に戻る。
『(あら？寮にいると思ったんだけど...)』
そう言えば、ハグリットの小屋に行ってくるとか言ってたのを思い出した。
私は私服に着替えて、小屋に向かう。
途中、小屋の方から思いがけない人が血相変えて走ってきた。
『ドラコ...？』
ドラコは私に気がつくと、スピードを落とした。
｢おい、ドラコ、先行くぞ。｣
ドラ ｢あ、ああ。｣
仲間の2人が通り過ぎて行く。
『ぐ、偶然ね、ドラコ。私これから行くところがあるから...』
ドラコは私の手を掴む。
ドラ ｢...来い。｣
『えっ！？な、なによ！』
小屋とは逆に手を引っ張られてしまう。
『ドラコ、ちょっと待ってよ！』
ドラ ｢話がある。｣
私は話の内容が予想できた気がした。
辺りはもう暗い。
誰もいない。
きっともうみんな寮だろう。
人気のない所に連れて行かれると、私は手を振り払った。
『きっともうすぐ消灯時間よ、ドラコ、罰則が...』
ドラ ｢罰則なんて、関係ない...
君からの返事が聞けるなら。｣
私は息が止まってしまったような感覚になる。
ドラ ｢どうして避けようとするんだ。｣
私は肩を掴まれてしまう。
ドラ ｢僕のこと、嫌いならそう言ってくれ。｣
『違う！！！そうじゃなくて……
私と付き合ったって、いい事ないし、それに…』
ドラ ｢そんなことない！僕は君がいいんだ。｣
『だって、私、私………
ごめんなさい！！！』
私は逃げ出してしまった。
ドラコが待ってくれと呼び止めたが、無視して逃げた。
私は臆病者だ。
私には人に言えない秘密がある。
付き合うと言うことは、その秘密を打ち明けないといけないということだ。
私にはその勇気があるかどうか分からなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 249人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おむちゃ〜 x他1人 | 作成日時：2024年1月24日 20時
