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disappearance-消失-7/N ページ8

リーダーにTELした後、他のメンバーと落ち合った｡

みんな一様に不安げな表情を浮かべていたものの、他のメンバーの顔を見たことで、お互いに少しだけ安堵の表情が浮かんだ｡

オレはみんなにリーダーに連絡したことと、リーダーの家に行くことを告げた｡

｢誰、車出す？｣

｢いいよ、
リーダーん家まで、オレが運転するから｡｣

｢へっ？
いいの？｣

｢･･･めずらしいじゃん｡
ニノがそういうの買って出るの｡
面倒だから、誰か運転してって言うかと思ってた(笑)｣

そう言うと、潤君はオレを見て笑った｡

へぇ、意外だな････｡

潤君の言葉にしない『声』が聞こえる｡

言葉と気持ちがいつも一致してる、嘘のない潤君の心の『声』｡

頭の中で直接舞う潤君の『声』におののきながらも、オレは潤君と一緒に笑って見せた｡

そう、なるべく自然に｡

みんなに悟られないように｡

普通に普通に

振舞って見せる｡

人の心の『声』が聞こえてくるなんて

誰が何を考えてるのか

全部わかってしまうなんて

みんなに気付かれちゃいけない｡

他のことに集中すれば

車の運転をすれば

多少なりともそっちに気がまぎれる｡

狭い車の中で

聞こえてくる心の『声』に

ビクビク怯えて過ごさずに済む

絶対に

みんなに悟られちゃいけない｡

知られれば

オレ、

みんなに嫌われる｡

みんなに気持ち悪がられる｡

この場所まで

拒絶されて失ったら

どうかなっちまう･･････｡

このことは

オレだけの秘密｡

絶対に他のヤツに

知られちゃいけない｡

自分の精神が耐えられる限界まで

絶対に

隠し通してみせる･････｡