Missing-link(気象O/N) file1 (ページ42)

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tower of “BABEL”-16/O ページ42

熱い･･････

体中が熱い･･･････

頭ん中も･･･

焼け爛れるように熱くて･･･

何も考えられない･･････

ただアイツらから逃げないと･･･

目の前でニノが･････

酷く怯えてるから････････

･････泣かせたくないから

助けないと･････････

俺が････････

ニノのこと･･･････

助けてやらないと･･･････

・

・

・

｢･･････さん、大野さん････
オレが････わかる････？｣

肩を揺すられて、遠くで俺を呼ぶニノの声が聞こえて、はっと我に返った｡

体中が焼け爛れるような熱さの中、どこか遠くを彷徨っていたみたいで頭の中がぼうっとしている｡

目の前には心配そうに俺の様子を伺うニノの顔｡

････？

なんで？

なんでそんな顔してんの？？

｢あ･･････｡
ニノ･････････？｣

ニノは俺の顔をじっと見つめたまま、金縛りにあったみたいに動かない｡

｢あの･････
ニノ･･･どうしたの？｣

俺の言葉に目線は俺を捉えたまま、指だけを指す｡

｢これ････････｡｣

ニノが指差した方を見ると、さっきまで鉄骨と外階段を隔てていた鉄製のフェンスは、無残にズタズタに引き裂かれている｡

｢うわぁ、どうなってんの?!
フェンスがズタズタじゃん!!｣

目を丸くした俺に、ニノは驚いたような顔を見せた｡

｢･････覚えてないの？｣

｢何を？？｣

｢コレ････大野さんがやったんだよ？｣

･･･････は？

ニノの言葉に俺は笑い出した｡

｢何言ってんの？
こんなの俺が出来る訳ないじゃん!!
悪いけど俺、こんな金網引きちぎれるほど力持ちじゃないよ？｣

笑う俺をニノは神妙な顔で見つめている｡

｢･･･アンタがやったんだよ、大野さん｡
目が･････､目がね････｣

｢････ニノ？｣

ニノが何か言いかけたその時、階上からも階下からも騒がしく足音が聞こえてきた｡

たくさんの足音｡

俺達の元へ向かってくるせわしい足音｡

｢来たよ!!とりあえず話は後だ!!
･･･鉄骨のところに隠れよう!!｣

俺の言葉にニノはコクンと頷いた｡