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confession-告白-3/N ページ22

仕事に行って、嵐のみんなに会うと、どうしても他のメンバーの声まで聞こえてしまう｡

『腹減ったなぁ･･･｡』

『休みたいなぁ･･･｡』

楽屋でくつろぐみんなから聞こえてくるのはそんなことばかりで、痛みを伴わない声に何度となくホッとした｡

それでも、まるで人の心を盗み見るみたいで、申し訳なくてなるべくみんなから距離をとった｡

そうこうしてるうちに、気付いたんだ｡

オレ、リーダーの心の声だけは、聞いてないなって｡

なんとなく、

本当になんとなく眠っているリーダーに触れてみたんだ｡

そしたらその瞬間、ずっと聞こえてきていた周囲の人間の声が聞こえなくなった｡

番組スタッフの声も、メンバーの声も、マネージャーの声も･･･

聞こえていたはずの心の声が、一瞬で消えてなくなるんだ｡

･･･嬉しかったよ｡

本当に頭がどうかなりそうだったから｡

この人の傍にさえいれば

くっついていられれば

オレは普通でいられる｡

正気でいられる･････｡

そう、思ったんだ･････｡

でも････｡

このことがバレたら？

嵐のみんなにバレたら？

・

・

･････大野さんにバレたら？

・

・

気持ち悪がられる｡

絶対に嫌われる｡

そんなことになったら、

オレ、

頭がオカシクなる･･････｡

嵐はオレにとって大切な『場所』だ｡

失いたくない･･･｡

絶対にみんなに嫌われたくない｡

だから

隠そうと思った｡

全部自分で丸抱えして

隠し通そうと思ったんだ｡

でもそれは、想像以上に辛くて･･･｡

頭の中に直接響く、嫌悪するような感情に疲れ果て、怯えて過ごす毎日は、本当に想像以上に苦しくて･･･

自分の精神の限界が近いことを感じていた｡

そんなオレに、大野さんはいつも言葉をかけてきた｡

オレの様子を訝しんで、それとなくいつもオレを気にかけてくれた｡

今、オレはそんな彼に全部を曝け出してしまった｡

さすがに大野さんでも、オレに起きた現実を受け入れてはくれないだろう｡

どうしよう････｡

この人を失ったら

今のオレは

生きていけない････｡