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朝が弱いお兄ちゃんを起こすのは私の役目。
Aじゃないと起きないんだよねぇと呑気なママ。
私だって起こすの大変なんだけど。
今日はたいちゃんのおかげですんなり起きてくれそう。
「きょもと2人で行くって何？」
「何って、たいちゃん迎えに来てる」
「は？なんでだよ！」
「知らないよ！先に行ってるからね！」
「ちょ、待って！ねぇA！！」
お兄ちゃんを置いて部屋を後にする。
何やら叫んでるけど無視。
相手にしてたら朝ごはん食べる時間がなくなっちゃう。
「樹起きた？」
「…多分？」
ダイニングにはもうすでに朝ごはんを頬張るたいちゃんがいて。
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近所に住む幼馴染のたいちゃん。
年は1つ上、お兄ちゃんと同い年。
この辺では有名なお金持ちで、うちとは比べ物にならないくらいおっきな家に住むおぼっちゃま。
ひとりっ子で兄弟がいないから私たちの事を兄妹みたいに思っていて。
まるでうちの子供のように我が家に出入りする。
そして。
さすがのおぼっちゃまは違う高校に通っているはずなのに、何故だか時々気紛れに迎えにやって来る。
「Aも食べる？」
「うん」
「ママの卵焼き美味しいよねぇ」
「たいちゃん好きだよね」
「大好き。Aのも頂戴？」
「やだよ。たいちゃんの分ちゃんとあるでしょ？」
たいちゃんと言い合いながらも急いでご飯を食べ終えて。
歯磨きも終わった頃、ようやくドタバタと転がり落ちるような勢いでお兄ちゃんが2階から降りてきた。
「頭すごっ」
たいちゃんがボサボサの頭を見て小さく笑う。
「樹、おはよー」
「きょも、おはよ…って言ってる場合じゃねぇの。俺置いてかれちゃう瀬戸際！」
「だね。早くしないと2人で行っちゃうよ？」
「ダメ！いくらきょもでも男と2人で登校なんて許さない！あと5分だけ待って！」
「ははっ。シスコン頑張ってー」
何処か楽しそうにお兄ちゃんを眺めるたいちゃん。
�爐修蹐修躪圓韻修Δ世有瓩辰鴇个こ櫃韻襪修隆蕕詫墜訐�とはいえちょっとキュンとするほど、本当に綺麗。
「たいちゃんがお兄ちゃんだったら良かったのに」
おっかない顔なんか見た事ないし、綺麗だし。きっと朝だって起きてくれる。
「そんな事言ったら樹泣いちゃうんじゃない？」
「泣かせとけば良いよ」
「おい！聞こえてっからな！！」
洗面所から怒鳴り声が聞こえて、たいちゃんと顔を見合わせて笑った。
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作者名：メロン | 作成日時：2024年1月2日 20時
