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「…………すご」
「へ、何これ、ヤバくない？」
「え？マジで手作りなの？」
「さくらちゃん天才じゃん」
「買ってきたって言ってもおかしくないレベルよ？」
取り出したケーキは北斗くんの言う通り本当にケーキ屋さんに並んでいるような仕上がりで。
今度はダイニングテーブルを囲んで、ギュッと引っ付きながら覗き込む高校生男子たちが、それぞれ驚きの声を上げた。
みんなの反応にさくらちゃんが恥ずかしそうに眉毛を下げる。
「全然そんな事ないです」
なんて一生懸命に両手を振って否定するけど。
「謙遜しなくていーって。さくらちゃんすげぇのな」
樹が優しく笑い掛ければ、とうとう頬を染めて俯いてしまった。
今日も安定して可愛いその横顔に、きっとさくらちゃんは樹の事を好きになるんだろうな。
そんな確信めいたモノが頭に浮かんで。
私には決して許されないその気持ちを素直に顔に出せる事実に。
胸がチクチクと痛み出した。
「……ねぇ早く食べようよ」
盛り上がるみんなとは反対に1人勝手に落ち込む私の思考を断ち切ったのはたいちゃんだった。
��A、早く切って�瓩肇泪ぅ據璽垢覆燭い舛磴鵑隼訐�がぶつかる。
きっとたいちゃんにそんなつもりはなかっただろうけど、おかげで余計な考えを追いやってくれた。
「えっと…せっかくだからハッピーバースデーしない？」
「…確かに。それもそうだね」
遠慮がちに答えれば、たいちゃんは忘れてたみたいな顔をして�爐気�らちゃん、ロウソクとかってある？�瓩釆蹐い燭気�らちゃんに投げ掛けた。
「あります！」
わざわざロウソクまで用意してくれたらしく、さくらちゃんがロウソクを取り出してケーキに刺していく。
「誰からやるー？」
「誕生日順でいーじゃん。って事で俺からね！」
「は？1人ずつやる気？3人一緒で良くない？」
「樹ー、ライターあるー？」
「あるー。待っててー」
「それにしても美味しそー。やっぱりまとめてやっちゃった方が良いんじゃないですか？」
「あなたそれ早く食べたいだけじゃない？」
相変わらずギュッと固まってそんなさくらちゃんを眺めながら、ワイワイするみんな。
陽奈ちゃんまで加わっちゃってる。
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作者名：メロン | 作成日時：2024年1月2日 20時
