18. ページ18
でもどんなに願ってもそんな事は叶うはずもなく、今日も朝は容赦なくやって来る。
「お兄ちゃん！朝！も〜！！」
「無理ぃ……」
「遅くまで遊んでるからだよ…はぁ、せっかくお兄ちゃんの分もお弁当作ったのに」
「……マジで？！」
「はい、捕獲。支度して？」
今日も寝起きの悪い樹をなんとか起こして、ギリギリの電車に滑り込む。
「…弁当ないとか詐欺じゃん」
「起きないのが悪いよ」
「…やる気出ねぇ」
文句を言いながらダラダラ歩く樹の手を引いて、目と八重歯を光らせる村上先生にせめて私だけでもちゃんと挨拶しとく。
「あ、樹おはよー！」
「……ん、おはよ」
「眠いの？可愛いー」
「知ってる」
「樹先輩おはようございまーす」
「おはよ…でも朝から声でけぇよ？」
「キャー！怒られちゃったぁ！」
今日も黄色い声を浴びて樹はあっという間に"みんなのじゅったん"になった。
「じゃあ昼休みな」
「陽奈ちゃんも良い？」
「ん、もちろん」
樹がぐしゃぐしゃと私の頭を撫でた。
比較的緩い校則のおかげで、女の子たちは茶色に染めた髪の毛を可愛くアレンジしてるんだけど。
�猜僂蔽砲�寄ってきたらどうすんの？�瓩伴�とたいちゃんに染める事もアレンジする事も許されず、うちの学校では逆に浮いてしまうような黒いストレートの髪は、おかげでボサボサに乱れてしまった。
手櫛で整えながら教室に入ると、陽奈ちゃんが�爐�はよう�瓩板�から可愛い笑顔。
「今日は間に合ったね」
「�爐泙世泙請歃�して欲しいところは腐るほどあんねんぞ！�瓩辰涜湿綫萓犬剖爾気譴討襦�
「こわっ！頑張らないとじゃん」
「お兄ちゃんがね」
「そういえば村上先生の八重歯って怒ると伸びるらしいよー」
「えっ。そっちの方が怖くない？」
なんて事ない会話を繰り広げていると始業のベルが鳴り響いた。
当たり前のように繰り返される日々は今日も続く。
私は今日も精一杯�猊當稔瓩魃蕕犬董▲�マケのブラコン妹に成り下がるのだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 333人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：メロン | 作成日時：2024年1月2日 20時
