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結局閉店ギリギリまで悩んじゃって。
見兼ねて山田さんが、
"友達としてなら気兼ねなく受け取れて普段使えるような物が良いんじゃない？彼氏としてならアクセサリーとかでも良いかもね"
とアドバイスをくれたけど。
田中くんは彼氏ではないので、少しお洒落で実用的なタンブラーにした。
「遅くまで付き合わせてしまってすみません」
「田中くん、喜んでくれるよ」
「だと良いです。ありがとうございます」
右手にぶら下がるほっくんと田中くんへのプレゼント。
本当はほっくんのプレゼントを買いに来たはずなのに、私の心を弾ませるのは先程と同じく浮かんだ田中くんの笑顔だ。
それになんとなく肩の荷が下りた気がした。
私の身代わりに差し出すプレゼントにしては、タンブラーは少し心許ないけど。
「そういえば田中くんが暑くなったら海行こうって言ってましたよ」
駅に向かう帰り道。
ふと田中くんが言っていた事を思い出した。
"ドライブがてら海に行こう"なんて実現するかわからないと思っていたけど。
田中くんと海に行けたらきっと楽しいんだろうな、とまた頬が緩む。
「海？田中くんと？」
「あと山田さんと大我くんと私で」
「あら楽しそう」
「ですよね？お休み合わせるの大変そうだけど」
「お盆とかなら行けそうじゃない？」
「確かに！」
「じゃあ行けるように私も頑張ろーっと」
「そうですよね…。つい私の話ばっかりしちゃったけど、山田さんは大我くんとどうですか？」
「んふ、実はね、」
待ってましたと言わんばかりに笑顔をこぼして、先日大我くんと食事に行った話をしてくれた。
とっても楽しかったらしく、ニコニコ話す山田さんはいつも以上に可愛くて。
恋の力だな、なんて思いながら私も釣られるように笑顔でその話を聞いていた。
◆◆◆
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ありがとうございます！！
拙い文章で申し訳ありませんが、引き続き"同級生の田中くん"をよろしくお願いいたします。
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作者名：メロン | 作成日時：2023年6月4日 20時
