83 - 本編 ページ23
【VS漏瑚3】 戦い
*
漏瑚
「火礫蟲。」
ポンッと音がして、火山頭から変な虫が飛び出してきた。
漏瑚
「行け。」
数匹いるうちの1匹が私に向かって凄い速さで飛んでくる。
よく見て、この眼で。
スパッと刀で虫を切り落とす。
A
「よし。」
このぐらいのスピードだったら切れる。
漏瑚
「たかが1匹防いだだけだろう。」
そう言うと、残りの虫を全て私に向かわせた。
大丈夫、いける。
動きは直線的でわかりやすい。
1匹ずつ切り裂いていく。
A
「最後。」
漏瑚
「…甘いな。」
火礫蟲
「〜〜!!」
A
「!?」
切り裂こうとした瞬間、虫から物凄い音が鳴り響き、一瞬怯む。
その一瞬の隙を相手は見逃すわけない。
漏瑚
「弱いな。」
A
「っ!」
ドッ!という音を立て虫が爆発した。
急いで後方に避けたが、右足に少し食らってしまった。制服が溶け、自分の肉が焼ける匂いがした。
この眼で見たおかげで、ダメージは右足だけで済んだ。
A
「いってぇ…。」
そこまで傷は酷くはないが、空気に触れるとヒリヒリと足が痛む。
A
「!!」
音もなく背後に呪霊が移動していた。
漏瑚
「燃えろ。」
炎が私に向かってくる。
前に出した手が炎に触れ、ジュウッ!っと、音立てた。
A
「っう…!!」
「術式解除!」
術式を発動させると、フワッと炎が消えた。
漏瑚
「術式が…!」
よし行け、相手の懐へ突っ込め。
刀を放り投げ、素早くナイフを抜き取り、驚いている呪霊の懐へ入り込む。
A
「体術勝負!」
低い体勢から素早くナイフを振り上げた。
漏瑚
「!」
腕で防がれる。
関係ない、思い切り振り切れ!
A
「っああ!!」
呪霊の腕を切り落とし、そのままの勢いで回し蹴りを頭に食らわせる。
呪霊は数歩よろめき、頭を抑える。
A
「ふぅ…。」
漏瑚
「…随分と面白い術式だな小娘。」
呪霊はそう言って腕を再生させ、私に向かってくる。
高専を襲った呪霊より、速い。
漏瑚
「体術勝負と言ったな?」
そう言って次々と繰り出させる拳や蹴りを防ぐ。
A
「ぐっ…!」
腹に一発モロに食らったが、なんとか耐える。
繰り出される蹴りを右腕で防ぎ、ナイフを左手に持ち変えて振り切る。
漏瑚
「体術勝負ならこれはいらぬだろう。」
左手を掴まれ、持ってるナイフを奪われる。
ナイフを持った呪霊はそのまま私の腹を貫いた。
*
激痛。
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作者名:mito | 作成日時:2021年1月17日 0時