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2 - 本編 ページ2

【普通の日常2】 覚醒





A
「…パパ?…ママ…?」


誰がこんな事を予想出来ただろうか。

真っ暗な家の中に広がる赫い血。
その血溜まりの中に佇む1人の人間。
いや、人間なんかではない。

あれは、バケモノだ。


A
「…だ、誰…?」
「…っパパと、ママに何したの…?」


??
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。」


何を喋っているのか聞き取れない。
それもそうだ。
だってコイツはバケモノだ。


??
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜。」


ゆっくりゆっくり、バケモノが私に近づいてくる。


A
「こ、来ないで!!」


??
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。」


A
「やっ…!やだ!来ないでよ!!」


咄嗟に母であろうモノが握っていた包丁を手に取る。


A
「なんなの!どうして…!どうしてこんな!」


生き物に対してこんなに怒りと殺意が湧いたのは生まれて初めてだった。
恐怖と緊張で手が震え、涙でぼやりと視界が歪む。


??
「〜〜〜!」


ドッ!!!と、いう凄まじい衝撃が体に響いた。


A
「ゔっ…!」


気づけば倒れていて、手に握っていた包丁は少し遠くの床に転がっていた。


A
「…ぅあっ!」


左肩が鋭く痛んだ。
ああ、さっきの衝撃は肩を穿かれたからか。


A
「…いたい…、痛いよ…。」


どうして、こんな事になっているんだろう。
あのバケモノはなに?
どうしてパパとママは死んでるの?

私も死ぬの?

疑問が止まらない。

ああ、涙が止まらない。

視界が狭まる。

体が痛い。

思考が止まる。

呼吸が出来ない。

苦しい、苦しい。

苦しい。

このまま、私も死んじゃえば……。


「じゃーな、また明日」


脳裏に「めぐみ」の笑った顔が浮かんだ。


A
「……だめ…、だめだ!死ねない!」


包丁を手に取り、再度バケモノに向かう。


A
「…殺す!」


瞬間、体に力が漲った。

左眼が熱い。

ダンッと床を蹴り、バケモノへ走って行く。

なんだろう、こんな力は知らない。

…まぁ、いい。
このバケモノを殺せればなんだって。


??
「〜〜〜〜〜!!!」


あ、攻撃が来る。


A
「…あれ…?」


先程までとは違い、随分と動きがゆっくりと見える。

これなら、殺せる。

包丁を持つ手にグッと力を入れ振りかぶる。


A
「死ね。」





頭が痛い、…左眼が熱い。

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mito(プロフ) - ハナさん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2021年3月7日 23時) (レス) id: 015c2c805f (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - いえいえ!これからも応援し続けさせて頂きます!頑張ってください! (2021年3月7日 18時) (レス) id: 07b8e9cde0 (このIDを非表示/違反報告)
mito(プロフ) - ハナさん» ご指摘ありがとうございます!次回から気を付けて書きたいと思います! (2021年3月7日 17時) (レス) id: 015c2c805f (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - 更新頑張ってください! (2021年3月7日 16時) (レス) id: 07b8e9cde0 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - 面白いお話ありがとうございます!大変恐縮なのですが真依さんの「依」は「衣」ではなくニンベンのある「依」だと思います。指摘が間違っていたらすみませんがご確認の程宜しくお願い致します。 (2021年3月7日 16時) (レス) id: 07b8e9cde0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mito | 作成日時:2021年1月13日 21時

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