幼馴じみなだけなのに (ページ9)

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新しい家ページ9

滝沢くんに引っ張られて連れて来られた場所は少し見上げるくらいのアパート?…だった｡

「どういうこと?」

ドアの鍵を開けている滝沢くんに聞いた私｡

滝沢くんはニッコリ笑って言った｡

滝「俺の新しい家!」

えっ………… どういううこと……?

滝沢くんに『入って』と合図されるがまま部屋に入った｡

―――――― っていうか……

「広っ!!!!」

滝「まだあまり荷物は運んでないからね…」

「いや…! 荷物あっても広すぎでしょ!!」

滝「じゃー……… 一緒に住む?」

えっ!?!?

私は驚いて滝沢くんを見た｡

いつもの笑顔だ｡

あっ………… また私をからかったのね…｡

滝「からかってないよ｡本気で言ってる」

「えっ?… なんで…」

滝「顔にそう書いてあった…笑」

滝沢くんはそう言って微笑んだ。

ドキッ… として私は滝沢くんから目をそらした｡

どうした私………

彼の笑顔にドキッとしてるなんて…｡

最近本当におかしい……｡

滝「どうしたの?笑」

「い、いや…… なんでもない…!」

私は慌てて答えた｡

「――――――っていうか… ここに住んだら高校通うの遠いからムリに決まってるでしょ…笑」

私の言葉に急に寂しげな顔をする滝沢くん｡

滝「そんな分かってること… 言うなよ……」

「じゃー分かってて言ったの? やっぱり私をからかって言ったのね! 全く酷いんだから…………」

そう言い終わらないうちに滝沢くんが私の手を引っ張ったと思ったら…………

えっ………?

私は滝沢くんの腕の中にいた｡

「ちょ､ちょっと……?」

滝「少しだけ……」

えっと………

どういうこと?