この手、ぎゅっとつないで (ページ9)

今日:15 hit、昨日:81 hit、合計:12,618 hit

_ ページ9

「なん…で、」

防衛本能が働き私も赫眼を発色させる。

政道の赫子と私の赫子がせめぎ合い、ぴしりぴしりと音を立てる。

「強いねええAちゃんはあ！！
でも……」

「そんなモンじゃないだろ？」

「……！」

政道の身体と顔が次第に赫子に侵食され、赫者になっていく。

「も〜〜〜っと本気見せてくれよオ、じゃないとおいちゃん……」

「何しちゃうかわかんないぜえええ！！！」

「ぐ…！！」

さっきより明らかに激しくなる政道の挙動。

でも……政道を傷つけたくない。戦いたくない……！

そんな思いで私は防御に徹するのみだった。

「……はあ疲れちゃったかい」

赫子のエネルギー消費が激しい私は、すぐにスタミナ切れを起こした。
もうまともに戦えない。

「やだ……こんな、の」

「……

そーかい」

政道の赫子が、私の腹部を激しく貫いた。