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「へえー……これは?」
「ん?これは“赫子”の種類とその違い。」
「すごい……これ、どーなってるの?」
意外と俺とAが打ち解けるのは早かった。
俺の板書に興味を示したAは目を光らせて、俺に色んなことを聞いてきた。
「お、いいとこに目つけたな。例えばこれ、“羽赫”は___」
その時Aは14だったけど学校には通っていなかったから、色んなことに興味を持ってたんだと思う。
「へえ、すごい……!じゃあこれは、?」
あんまりにも目を光らせて聞くもんだから、俺も教え甲斐があってついたくさん話し込んでしまった。
……そしてあっという間に時間が過ぎ、有馬サンが迎えに来た。
「政道、ありがとう」
「い、いえ…!俺も楽しかったので!」
「Aもー!」
俺のあとに続いて答えたAは、初対面から見違えるくらい楽しそうだった。
「あのねお兄ちゃん、政道が色んなことおしえてくれたの!赫子のちがいとか、クインケのつかいかたとか!」
「本当?よかったねA。
政道、本当にありがとう」
「と、とんでもないっす…!」と、こんな形で憧れの有馬サンと関われた俺はド緊張してた。
「じゃあ帰ろうか、A
政道、また明日も宜しくね」
「政道!」
俺が返事するが早いか、Aが元気よく言った。
「またあしたねー!」
嬉しそうに手を振るA。
俺も微笑を称えて、手を振り返した。
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作者名:惰 | 作成日時:2023年7月21日 23時