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何度目かも分からないAからの励まし。
Aだって本当は「こいつ…まだ彼女できねえのかよwwwwwダッサwwwwwwww」って思ってるんだよ…どうせ俺なんて…
もう一度辺りを見渡すが、やはりどこもカップルばかりだった。
居酒屋のくせに仕事終わりのサラリーマンが片手で数えられるくらいしか居ない。どうなっているんだここは。
Aは気を使ってか「次は違うとこにしよっか」と苦笑いしていた。こんな店二度と来るもんか。
…一応言っておくが、克樹の中でAは恋愛対象外。ていうかAには優しい彼氏がいる。
大学で出会ったらしく、5年以上付き合っている彼とはそろそろ結婚も考えているらしい。
綺麗な顔をしていて、スタイルも良くて、家事も仕事もできるA。
将来、子供思いのいいママになっているのが簡単に予想できる。
そんな幸せムード全開のAを見て、克樹は「もしかして俺、Aに幸せ吸い取られてんの？」と訳の分からないことを考える。
彼女が出来なくて悲しみに明け暮れる俺と、結婚間近で超ハッピーなA。天と地くらいの差がある。
「うぅ…」
「え、克樹泣いてるの！？」
「だってさぁ…もう、何もかも嫌だよ…」
あまりにも不幸すぎるので克樹は目に涙を溜めていた。
1度ネガティブになってしまうと中々抜け出せない克樹は、このまま俺は誰からも愛されることのないまま1人で人生を終えるの…？一生独身…？と頭の中がかなりネガティブに染まってしまっていた。
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作者名：浅漬け | 作成日時：2021年1月15日 0時
