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『...ねえ、ふっか』




「なに?」




高校2年生の冬。貴重な休日休み、俺はまたAといる。




ただ、ユニットに入ったからAの家で。




ソファに並んで座っていたら、Aが真剣なトーンで話しかけてきた。




『辰哉さ、私に隠してることあるよね』




「え...?」




隠してること...アイドル、やってることかな。それしか思い当たる節はない。




別に隠してるつもりでもないんだけど。




「...アイドル、やってること?」




『うん。なんで言ってくれなかったの?』




「なんでって......」




『アイドルなんだから、恋人関係とかちゃんとしなきゃだめじゃん』




...やっぱり。




「...そう言われると思ったから言わなかったんだよ」




『だって...撮られたら』




「それはちゃんと気をつける。だから別れるとかやめてよ」




『...分かった』




「...っていうか、なんで俺がアイドルやってるってわかった?」




『辰哉、最近異常に休みないし。あとは、友達が渡辺さんのファンで、グループを見せてもらった時に辰哉がいたから』




「なるほどね」




アイドルってことを隠さずに早い段階で伝えていれば、Aはそばにいてくれたのかな。

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作者名:きら | 作成日時:2024年1月23日 11時

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