運命って。 (ページ13)

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ab side

やっぱり朝の勉強は捗るな。

ノートに字を書く音だけが教室内に響く

この静寂の中で培った知識は、いつか役に立つのだろうか

どうせあの家の事だから大学なんて行かせて貰えないだろう

それでも勉強するのは、淡い期待を抱いてるから

馬鹿馬鹿しいでしょ？

とっくに気づいてるけどね。

なんて卑屈な事考えてたら、遠くから歩いてくる音が聞こえた

いつもならこの時間は俺しか居ないのに。

少し警戒心を持ちながらも、為す術もないまま時が過ぎていく

遂に足音が最大になって、この教室の前で止まった

耳を澄ませて物音に集中すると、慣れた人の声

なんだ、担任じゃん。

あれ、でも1人じゃないな、

誰と喋ってるんだろうか。

もう少し耳を傾ける

｢_______________ます。
よろしくお願いしますね。｣

｢はい。こちらこそよろしくお願いします！｣

ちらっと廊下側を見てみる

担任よりも背が高いな

会話はあまり聞こえなかったがこの時期だし教育実習生か？

にしてもなんか聞き覚えあるんだよな

モヤモヤしてたのも束の間、もう彼らは廊下に居なかったからなんの解決のしようもなかった