ただ愛する仲 Ⅴ【Hikaru.I】 (ページ7)

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A side

家に帰ると、母は離婚届を渡してきたと言った。
そして家を出る準備も。

母「お酒を辞めるために手を借りるだけ。
　あんたのためにも健康でいなきゃ！」

『…逃げるの？』

母「へばりついてやるからウンザリしないでね」

これでこそ母だ、と笑う。

母はアルコール依存の治療をするために施設に、
父は店を畳んでバスの運転手になるそうだ。

母「…自分の子はどの子も可愛いと言うけど
　一人一人の良さがあるの。
　南月と違うだけでどちらも大切な娘よ。」

『うん、』

母「…1本だけ飲んでから行こうかな」

『駄目だってば！』

ピコン、と鳴ったスマホに目を向けると

お許しが出たから明日デートしよう

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外で口紅を塗って座る。

いつ彼が来ても良いように身だしなみを整えた。

照「待ったか？」

『全然。』

照「…俺、金持ちになった。」

『え、宝くじでも当たったの？』

照「お前のおかげでカネ降ってきたわ」

私が宝くじを当てたのだろうか。
…買ってもないのに当たる訳ないんだけど。

思わず首を傾げる。

人も居るさなか、彼の腕に包まれた。

照「行動まで可愛いんだけど。
　絶対俺に愛されるために生まれただろ」

『な、なに？』

照「動くなって」

『なんでよ、(笑)』

照「ほんと…感謝してる。」

特に何か覚えていないけど、抱き返した。

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