ただ愛する仲 Ⅳ【Hikaru.I】 (ページ31)

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『はぁ、帰りたくない…』

照「帰らなきゃ。」

家の近くまで来ると、彼女の歩くスピードは
どんどんと減速していく。

『もうちょっとだけども、』

照「俺も一緒に居たいけど…今日は駄目だ。
　母さんから逃げるなよ？」

俺は逃げた。
そして後悔もしている。

俺もしんどかったのに
母に泣かれるのが嫌だったんだ。

でも、逃げなんて良くない。

照「俺だってつらかったのに、って思ってた。
　ひっでぇ言葉だよな〜…。
　居なくなってから気づいた。」

ハグをして、お前は大丈夫だと活を入れる。
好きな人には俺みたいな後悔なんかしてほしくない。

照「Aには、まだチャンスがある。
　つらさは俺が受け止めるから、
　母さんから離れないこと。いいな？」

『…分かった。』

照「よし、可愛い。立派！」

『なにそれ(笑)』

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家に帰ってきて、布団に横になると
彼女の言葉がループする。

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『目の前で、妹が死ぬ夢』

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薬を飲んで、苦しさから逃げる。
はぁ…明日は妹から呼びつけられた病院へ行かないと。

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