ただ愛する仲 Ⅳ【Hikaru.I】 (ページ20)

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今日は深澤代表も現場に居るようで、
ここの課長と歩いているのを見かけた。

視界がいきなり暗くなる。

照「…見るな」

『えぇ？』

照「やめろよ、焼くから」

『焼く？』

照「俺の目以上にお前にはかっこよく映るだろ！
　あいつに取られたら終わりだ…」

少し顔をズラしただけで一緒に動いてくる。
こんなにヤキモチを焼くのは、女の子じゃん。

『いや、なによ』

照「…今日はさらに可愛い。
　毎日かわいさが進化してんじゃん。
　これはどういうことなの？」

『な、にそれ…』

照「信じらんねぇの、」

どうして完璧な代表じゃなくて、俺を選んだ？
と私に問う。

『確かに代表はいいかたよね』

照「…なんだよ」

『でも私は貴方のほうがずっといい、男として』

照「…そっか、嬉しい」

“照〜”

作業員の人に呼ばれて、去ったと同時に
麗華さんの車が止まった。

…用件は私にあるようだ。

麗「入り口に近くて、人の出入りも多いわ。
　特別に配慮して頂戴」

『景観設計チームと相談中です』

麗「誰にでも来る機会じゃないの。
　代表が実力だけを見て任せたとは思えない。」

『ミスしないように努力します』

麗「それは当然のこと」

車内で怒られている…
というより、注意を受けている。

『はい、分かりました…では』

麗「まだ終わってない！
　あと…振った相手への礼儀を守って欲しい。」

『…え、』

麗「深澤代表に、彼との仲を見せつけないで。」

『それはっ…』

麗「感情を表には出さないけど
　貴方のせいで苦しんでるのよ？
　彼が苦しむ姿を見るのは私もこたえる。」

頼んだわよ、と言われて赤い車を降りる。

蓮「Aちゃーん！ごはん！！」

目黒くんの収集により、現実世界に引き戻された。

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