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辰哉 side
麗「地盤調査の業者はもう決まったはずじゃ…」
辰「ごめん待ってて」
俺は麗華の言葉を遮って、
出ていってしまった彼女を追った。
辰「Aちゃん、」
『あ、代表…』
辰「模型、よく出来てたよ」
『ご覧になったんですか？』
辰「うん、イメージ通りだった！
デザインワークに役立つよ〜」
本音を言っただけなのに、よかった〜と
大袈裟に喜んでくれるから褒め甲斐がある。
『あの階段の部分とかとても上手くできて
自画自賛してしまいました…！』
辰「難しかっただろうに、よくやったよ〜！」
頭をわしゃわしゃ、と撫でると更ににこにこ。
…前世は犬なんだろう。
入社してまだあまり時間も経ってないのに
人々に好かれる、という才能。
こんなの惹かれるに決まってんだよな〜。
背後から突き刺さるような視線に気づかないふりをして
彼女と話を続けた。
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作者名：あんむ（みし）
| 作成日時：2021年9月19日 20時
