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照 side
薬屋のばあさんの元に、
怪我した所を治療してもらう。
クラブのマリさんが居たのは想定外。
薬のカネを払いに来たようだった。
照「…マリさん、この傷どう思う？」
マ「なに、急に？」
照「別に。女の目にどう映るか気になっただけ。」
人の傷をどうこう言う女は最低だよ、
なんて罵るばあさん。
…まだ何も言われていないんだけど。
マ「もしかしてあの時の女の子？」
照「ちが、ちげぇって」
マ「はい、図星ね」
あの時、と言われて思い出すのは
彼女がわざわざクラブまでやって来た時のこと。
照「うるせぇ、これ俺の薬だろ？」
「お金払ってからね」
照「…全財産だ」
いつもの薬をポッケに入っていたカネで受け取る。
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マ「あの鎮痛剤、強いんでしょ？依存させていいの？」
「いいわけないでしょ！
あんなの肝臓を壊すに決まってる
…死なない程度に渡してんの」
マ「どういうこと？」
「あの中には鎮痛剤と薬に見せかけた栄養剤が入ってるの」
マ「…長い付き合いの私よりあの子に気を遣ってるわね
ばあさんが金貸し屋だった時になんかあった？」
「その通り、あの子はね…」
昔、松葉づえをついてチラシを持って
私の事務所へとやってきた。
「今すぐ1000万円貸してほしい、すぐには返せない。
でも返すまでは死なないから利子は必ず遅れないで払う」
まだ幼い岩本の姿。
「あの子を最後の客にしようと決めたの。
初めてだった、ちゃんと返せないなんて正直な人。」
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作者名：あんむ（みし）
| 作成日時：2021年9月19日 20時
