ただ愛する仲 Ⅱ【Hikaru.I】 (ページ25)

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今日も現場の事務所で設計図を書く。

…時々、誰のとは言わないが働いているを見て
ほんの少しだけ笑みが溢れる。

照「昼飯は？」

『あぁ、まだ…』

照「食べに行こう」

お店は私が主導権を握った。

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『食べないの？』

照「…好きじゃない」

『言ってくれればよかったのに』

照「…聞きもしなかったじゃん」

そんなこと言っていた気もしなくもないけど。

『じゃあ食べないで力仕事するの？』

照「お前は従業員でもないのに食いすぎ」

小馬鹿にしてくるから、わざと大口で食べてやった。
…本当に食べないんだ。

照「ていうか、何の仕事？いつも何か撮って書いて」

『模型だよ。建物のミニチュア』

照「…あぁ、あのおもちゃみたいな」

『おもちゃ！？』

あんなに頑張って作った模型はおもちゃ扱い？
ポケットに入っていた平面図を取り出す。

『いい？これは建築家が書いた平面図。
　これを見て何がなんだか分かる？』

ううん、と首を振るからしめしめ。

スマホを取り出して
これを立体化したものを見せる。

『これが3D。…ピンとこないでしょ？
　いくら想像しても立体物にはかなわない。
　模型があれば、施行中のリスクとかミスも見つかる。
　建築家の意図を知ることも…』

照「事故を防ぐために作ってんのか？」

『…まぁ、そうだね』

照「立派な仕事じゃねぇか」

まさか彼が褒めてくれるなんて思ってもなかった。
1人で語って、だから？とでも言われるかと。

やっぱりいい人なのかも、

照「お前1人で食べたから会計は任せる」

…やっぱりそんなことはなかった。

照「その代わり…」

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