ただ愛する仲 Ⅱ【Hikaru.I】 (ページ24)

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辰「淹れたてだよ〜」

『ありがとうございます』

辰「締め切り近いから大変だよね…」

次の日はアトリエに出向いた。

設計図を急いで書き上げる私にコーヒーをくれた代表。
手には私の無くしていたバッグ。

『それ…！』

辰「飲み会の帰り、俺の車に置いてったでしょ
　あとこれって銭湯の改装デザイン？」

『はい、…そんな余裕はないんですけど。』

辰「俺は見てみたいな、Aちゃんがデザインした建物」

私だって、1度はそんな経験をしてみたい。
ただそんなお金はあるわけないし。

辰「あ、入ってたお弁当箱は洗っておいたよ〜！」

『わざわざすいませ、…？』

洗った、と言う割には重い。
中身を見るとご飯やおかずが入っていた。

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大「Aを好きなんだな〜お弁当なんて！！
　誰が見ても好きなんだなって分かるよ」

『飛躍しすぎ！』

大「鈍感だなぁ〜、それは恋のシグナル！！」

『室長は代表に未練があるらしいよ？
　 2人はとってもお似合いなの』

大「いい男には女がいる、でも奪っちゃえば勝ちっしょ」

『また始まった、アニメの見すぎ』

やっぱり大介はにやにやとこの話をする。
楽しんでるのか他人事なのか…

『そもそも私なんかに釣り合わな…』

大「Aっていつも同じパターンだよ？
　望みのない人を好きになったり〜
　相手の好意から逃げたり。」

『…』

大「そういえばあの人元気？」

『あの人って…岩本照？』

大「ひかるっていうの！？へぇー！！！」

『元気も何も、相変わらず口が悪くて自分本位で…
　でも、いいやつ。』

俺の見る目は正しかったー！とがはがは笑う。
あんたは男でしょう、なんでそんなに執着するの…

大「…仲良くしときな？」

『はぁ〜〜〜〜〜〜い』

大「おい！ちゃんと聞けよー！」

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