ただ愛する仲 Ⅱ【Hikaru.I】 (ページ14)

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辰哉 side

辰「…話は終わったんじゃないの？」

麗「仕事の話はね」

辰「外で会うのはもうやめよう、気まずい」

麗「それでもいいわ。無関心よりはね。」

もう終わったはずである俺ら。
それでも切れない関係とは一体。

辰「麗華、」

麗「名前を呼ばれて嬉しい。…もう1度。」

辰「やめよう、俺と君は」

麗「どうして？人と同じように結婚して、
　老いたら友人のように過ごす。
　それが正解だと？」

辰「普通はそうだ。」

ただ彼女が普通じゃないだけ。

麗「嫌よ、刺激がないもの。
　スリルのある関係がいい。」

辰「…そんなの一瞬で飽きる。
　お父さんに俺との仲を話せるか？」

義姉弟が付き合ってます、なんて。

家族にも秘密の関係なら始めない方がいい。
冷たく突き放しても、彼女はきっと諦めてくれないだろう。

…君の一方通行だよ。

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照 side

俺がばあさんの家の外で待っている間、
妹に診てもらった。

光「取り敢えず点滴だけ。」

照「そっか、よかった…
　それなら呼ぶ必要もなかったな。」

光「昔は勢いがあったのに随分と老け込んだね」

照「口は悪いけどな。あ、ご飯でも食べて行こう」

光「…会わないの？」

平気ならそれでいい、と若干の恥じらいを隠す。

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