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早く来てしまって、影で待っていたのがいけなかった。
辰「じゃあ麗華と現場で会ってんのか」
照「はい、慰霊碑のこと聞かれたし。」
辰「…じゃああいつお前が壊したこと知ってんのか？」
照「そうは見えなかったっすけどね」
あの慰霊碑を壊したのは岩本照。
私と同じ気持ちだったのも岩本照。
この事実を知った今。
これからの飲み会を楽しめる気がしなかった。
“あ、渡辺理事よ”
その声にみんな立ち上がる。
…1人を除いて。
翔「…え、なにこいつ！」
その声に周りを見渡すと、
岩本照はチョコを食べながら立った。
翔「え、何でお前ここに居んの？」
辰「うちの現場管理者です」
麗「座りましょう
理事のおごりだから沢山食べて？」
わぁ、と歓声があがってと思ったら
“Aさんメニュー取って！”“水も欲しい！”
なんて頼まれてしまった。
翔「そういえば、慰霊碑建てたいって言い出したの
2人だからね？どうにかしといてほしい」
…深澤代表と麗華さんが言い出したんだ。
辰「それよりも…壊した理由を調べるべきじゃ、」
翔「蒸し返したいだけじゃん？
でも謝ったら大金を要求されるよ。
あの時も、設計士のミスを会社が謝罪して補償…」
『あっつ！？
……すいません、多く焼きすぎました』
話に聞き入りすぎて、
火との距離感が分からなくなっていた自分。
思いっきり手を火傷してしまった。
蓮「え、手大丈夫？」
『あぁ〜、何とも無い…。
ご心配なく、責任は自分で取ります〜』
人の目をとても感じる。
飲み物を取ってくるという体でその場を脱出した。
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作者名：あんむ（みし）
| 作成日時：2021年9月19日 20時
