ただ愛する仲【Hikaru.I】

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A side




蓮「背が高くて我が物顔してた女、
　 あれ誰だと思います？」


『本社の人でしょ？』


蓮「そうじゃなくてあの女は代表の元カノらしい」


『…ふーん』


蓮「え、驚かないんすか」


『だってお似合いだもん』





逆にどういう反応を求めていたのだろう？
悲しい〜！とか？





蓮「あの女に振られたせいで深澤代表は留学したとか。
　 それなのにまた…」


『ちょ、静かに！』


辰「資料は揃った？」





目黒くんの口を手で塞いで、言葉を止める。
…危なかった。




『ファ、ファイルで送りますか？』


辰「いや、本社に直接持っていこう」






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前に避けた地獄のエレベーター。

階段で行かせて下さいと言いたかったけど
人脈の広さからか、ずっと知らない人と喋っている。



とうとうエレベーターが来て、乗らざるを得なくなった。



ここから16階まで。





目をぎゅっと瞑って、恐怖心に耐える。





　




辰「…実は俺、8歳まで女湯入ってたんだ〜」


『っ…ぇ？』





私の耳元で衝撃の黒歴史暴露が始まった。




辰「父が忙しくて5歳って誤魔化してた。
　 あの頃は背も小さかったしね」


『…厳しくなったんですよ、今は罰金もあるし』


辰「俺も嫌な思いしたよ、同じクラスの子に会ったり。」


『…なんで、そんな話を？』


辰「着いた」





また知らない人と話しながら、颯爽とエレベーターを降りた。




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