ずるい Part2 (ページ35)

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この感情は当たり前ページ35

「だから暑いかな？って言ったじゃん」

ほくちゃんと動物園を歩きながら汗だくなり暑い暑いという私にほくちゃんは汗もかかずに私の頭をくしゃっとして笑う

『ほくちゃん新陳代謝大丈夫？』

「ねえそれなんの心配？ほらA日陰こっち」

腕を優しく引っ張って日陰に入れてくれる

『優しいね』

ほくちゃんを見て笑う私に

「Aだけだけどね」

んふふと笑うんだ君の方がずるいじゃん

私がほくちゃんとお付き合いしてから特にほくちゃんはいつもと変わらなくて

私だけだよと時たま特別なんだよとそんな風に伝えてくるくらい

足りないや

ねえ？私って欲張り？

『ほくちゃーん』

「何？」

ガイドブックを片手に持ちスタスタ歩く君を見て
私の意地悪でわがままな感情は膨らんで
立ち止まれば自然に君も立ち止まって
斜め後ろの私を見て首を傾げた

「どうしたの？」

少し首を傾げる君はとっても可愛い
可愛いからいじめたくなるんだ

『ねえほくちゃん？』

花火以来聞いてない

君のすきを聞きたくなった

こんな暑い中君のすきを聞いたら私はどうなるんだろうなんて思いながら

『ほくちゃん？私のことすき？』

目を見つめて笑えば君は目を丸くしてすぐさま恥ずかしそうにガイドブックを持つ手で頭をかいた

可愛い

可愛いなんて彼氏に思う私は変態なのかな？

可愛いけどそれ以上に愛おしい

そう思うのは当たり前だよね？