隅っこの彼2 (ページ36)

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楽しくなりそう？ページ36

各グループに一人スキーの先生が付いたけど
私以外は見事にスキーやスノボの経験者で先生はほぼマンツーマンで教えてくれた

「少し滑ろうか？」

先生の一言でちょっとだけ滑ることになったけど
5人はすらすら滑って行って私はというと
ドテッ
最早滑ることすらままならない

先生は一緒にやろうと行って
本当付きっ切りなのに
これっぽっちもスキーの才能がないようで

「きゃーーー」
「むーりーー」
「いーやーだー」

撃沈した上級コースで滑ることになった5人と先生に

「私は離脱しますのでお気になさらずに行ってください」

そう告げるとみんなは笑っててしゃがんで雪を丸める私に

「ここでいいからみんなで滑ろう」

とほっくんは私の手をとって
手取り足取り教えてくれた

そんなほっくんを見ながら
2年の最初の頃勉強を教えてくれたのを思い出して
やっぱりほっくんがすきだなって
心の中ですきって呟いたんだ

少し遅めのお昼は
グループのみんなでの初めてのお昼ご飯になった
やっすーはリップの色やまつげだって気づいてくれて
本当女の子みたいでやっぱり可愛かったし
はぎちゃんは意外にもご飯の量が多いことを心配してくれて
美勇人は何故かランダムに配られたオレンジジュースとアップルジュースを交換すると
にっこり笑って

「こっちの方がすきなんでしょ」

私にオレンジジュースをくれたなんで知ってるんだろうなんて考えて

なんだか友達が増えたみたいで嬉しくて樹とほっくんに

「楽しいね」

そう言うとほっくんは美勇人を真っ直ぐ見つめてて

「ほっくん？」

そう問いかけると

「ん？そうだね」

黙々とご飯を食べて美勇人はふふって笑ってた
樹は私を見てにっこり笑うと

「たのしくなりそーだな」

そう言って私の頭を撫でてやっすーが樹に

「いろんな意味でね」

なんて付け加えたのをはぎちゃんと樹とやっすーが笑ってうなづいてたんだ

少し置いてけぼり感があったけど

まあいいっかって私も続けて笑ってた