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大なり小なり ページ23

「珍しいねAが俺オンリーで会いたいとか?」




『そう?』




「自分が一番わかってるくせになんかあった時の俺でしょ?」





『なんかあったら高地』





「なんだろ嬉しくねえ」






笑いながら何食べたい?なんて丁寧に聞いてくるのがまさに高地





『昔さ高地の言った言葉思い出したよ』





「なんか言ったっけ?」





『言った』




「んーなんて?」




『悩んでても答えなんて出ないんだしそのままでAが幸せになる方に進みなって』





「えー俺そんなこと言った?」





臭くない?なんて高地は頭をかいて笑ってる





『ううん私が幸せになるのは次の次の次の話しだと思ってたけどさ』





「...ん」





『樹や北斗のことを改めてしっかり考えれば今は分かるんだよその意味が』




「Aが幸せでいることが樹や北斗の幸せに繋がるって?」





なんだよやっぱ覚えてんじゃん





『綺麗事だと思うけどね26にもなってさ』





「そう?気持ちは10代って思っときなよ」






『なにそれ』





タバコをくわえようとしてやめたのは高地の顔がいつもより優しく見えたからで






「幸せの形も価値も自分だけのものなんだから誰のためでもなくてさAのための幸せを考えればいいんだよ」






あの頃と同じように高地は青臭い台詞を呟いたんだ






いい意味でやっぱり高地は変わらない




『うわぁ.....』




「なに?知り合い?」




『まあよく知ってるって言えば』




「知り合いね」




『といえばそうなるね』




「派手に泣かせてるけどね〜」





高地が駅まで送ってくれる途中で立ち止まって見つめた先には翔太が立っていて






翔太の服の裾を掴む女の人は泣きながらまるで捨てないでと言わんばかりに翔太を見つめるんだ







翔太は女の人の手を掴むと乱暴に振り払い女の人は泣きながら翔太に背を向けたんだ







ドラマのワンシーンみたいにさ

掴んで握って→←決まり事にはやさは



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作者名:むぅ | 作成日時:2019年10月24日 0時

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