れないじゃなくてらないんだ ページ36
「でも本当よかった今回はまあまあ焦ってた」
『まあまあってことはかなりだよね?』
「正解」
『んふふ』
「駅まで送る必要なんてないのに
ってか心配だからまた俺が送りそう」
『それじゃ意味ないよ』
「いや、意味はあるよ」
暗い夜道で立ち止まると北斗は私の手をそっと握りぎゅっとした
「本当に他の人たちと暮らしてんだね」
『うん』
「楽しそうだったA」
『そ...うかな?』
「俺はさAとのこの2人の時間がずっと前から愛おしくてさ」
北斗と出会ってはいけなかったと度々思うのは
きっと北斗があまりにも優しくてあまりにも私のことを大切にしてくれてるから
そんな北斗に中途半端に甘えたのは私なのに
北斗との中途半端な関係を終わりにしないのは私なのに
『北斗』
「ねえA
やっぱ俺はお前のことを愛おしいって思ってしまうわけ」
『..っ...ほく』
「Aのことで俺にしか分からない部分だってきっとあるし
俺の中でずっと特別なの?分かる?」
どうしてこんなに今日は伝えてくれるのだろうか
違うね
北斗はいつも伝えてたね
それに目を背け続けたのは私だ
でもさ
「...ねえ?Aが俺を望む時に俺を呼んでよ
いつもみたいにさ
樹でも慎太郎とかでも京本でもなくて
お前が俺がいいって思う時に」
『ねえ...北斗』
「お願いA今望んでることはなに?」
北斗は私と同じであんまりにも脆いんだ
『...今日はそばにいてほしい』
ほら
元通り
私が変わらないことを望んでるんだよ
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作者名:むぅ | 作成日時:2019年9月14日 1時