ネージュに染まれseason2 (ページ3)

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初めては一度きり宮舘side ページ3

『わーおっ』

「なに？」

『いや、魚さばけたの？』

「悪い？」

『いや、ときめいた』

「涼太が？私に？魚さばけたから？ないないない」

笑いながら器用に魚をさばくAは俺にとっては魅力的

『料理なんでもわりと出来るよね？』

「あ、まあね小さい頃からしてたからかな」

小さい頃ね

そんなワードは聞き流すふりをして

君はどんな時間を過ごしてきたんだろうって

26年を一生懸命生きてきた君はどんな子供だったんだろ？って

どんな学生時代を過ごしたんだろうって

知りたくてたまらなくなるんだよね

「でも涼太のご飯が1番美味しいよ」

目を細めて笑う君を見てこの3日間で俺は君にどれくらい近づけるのかな？とか思うんだよ

『ありがとうAがそんな風に言ってくれるならいつでも作るよ』

きっとAが今まで体験したことない気持ちにさせてあげたいって

聞いたことのない言葉で触れてあげたいって

君だけにって思うんだ

「ありがとう涼太」

たまに頬を赤らめて唇を噛む君に

俺が沢山の初めてを教えてあげれたらって

そんなこと思うんだよね