ネージュに染まれseason2 (ページ13)

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今宵は君へページ13

『なにしてんの？』

「ケータイいじってる、てか髪よ
ほら、座って俺やるから」

『優しいじゃんありがと』

「いつも優しいだろーが」

蓮の足の間に入れば心地よいドライヤーの音が聞こえる

慣れた手つきで私の長い髪を乾かしながら時より指を通して整える

慣れてんなあ

「で、なにあれ？」

ドライヤーが終わったと思ったら始まった尋問

『なにも聞かないんじゃないの？』

ゆっくり離れようとした私の腰に手を回した蓮は離れた分を引き寄せた

「あれは別だろ」

『そう？』

「睡眠薬だろ」

なんで知ってんのかなあ

蓮ってお馬鹿さんじゃん

『寝れないのあれないとねずっと前から』

隠し通す気もおきないのは蓮が私の肩に頭をゆっくり乗せたから

「まじか...ああ俺ばかだわ」

『え？』

腰に回した手がぎゅっと強くなって蓮は小さな声で呟くんだ

「もっと早く気づいてあげれたのに」

『れん？』

「いつも遅いじゃん寝るの
それにわりと夜中起きてるじゃん」

『うん』

「部屋隣だから気付いてたけど触れてあげればよかった」

そんなこと蓮が考える必要なんてないのに

『もうね昔からなのだから安定剤みたいな？感じ
だから気にしないでよ、ね』

腰に回った蓮の手にそっと手を重ねれば私の手をぎゅっと握る

「無理。気にしないとか無理。だし、なら安定剤は俺に変えて」

『は？』

「寝れなかったら俺の部屋来たらいいじゃん
それか俺が行くから
慣れとか無くして、無理にでも変えてって」

そんなことさ

言う人なんているんだね