ずるい (ページ46)

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やっぱり北斗side ページ46

「食べる？」

『えっ』

「美味しいよ！ほくちゃんも食べてみなよ」

『いいの？』

「うんっ」

Aのを一口食べるとAはニコニコしながら俺を見る

『なに？』

「ん？
ほくちゃんって本当は甘えたいタイプなんだよね？」

『は？』

Aは相変わらず俺を見て笑ってて俺は眉をしかめると
Aはそんな俺を見てより一層微笑むんだ

『なんなのまじで』

「ふふふ怒んないでよ～よしよし」

俺の頭に手を伸ばしゆっくり撫でる姿はやっぱり俺より大人っぽくて
二個しか違わないのにやたら差があるみたいに感じるんだ

『歳上ぶらないでよ』

「えーだって歳上だもん」

いくら背伸びしたって俺の頭を撫でるAには追いつけない

「髪の毛猫みたいに柔らかいんだね」

俺の髪に指を通し少し目を細めて笑う姿にドキッとして

追いつけすらしないんだから追い越せもしないんだ

『ずるいよほんと』

小さく呟いて少し唇を噛み締めるとAの手はゆっくり離れて

「ねえほくちゃん？
私の前では無理しないでよ」

なんてそんなこと言うんなんて

やっぱりすごいずるいよね