ずるい (ページ18)

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双子みたい？北斗side ページ18

「それまで私しか居なかったから」

俺を図書室で見かけるようになったことと俺と図書室で仲良くなったことを時折パンケーキを口に入れながら彼女は笑って樹たちに話し終える

「なるほどなるほど
この無口で無愛想な北斗がですか？
あ、ほくちゃんか」

慎太郎の失礼な発言にチラッと睨むとAは笑いながら

「本当仲良いね」

なんてまたもぐもぐさせて言っている

「中学からなんで」

樹の言葉にAは頷くとそれで同じクラスって運命だよねなんて言い出して京本先輩から学科別なんだから同じ学科にすればそりゃ同じでしょ
なんて呆気なく事実を告げられて相変わらず笑ってる

「ずっと思ってたんですけどその髪色可愛いですよね」

樹はこうやって自然と女の人の触れられると嬉しいポイントにさらっと触れる

「わあありがとうもう抜けてきちゃってるけどね」

なんて毛先をくるくるしながら彼女は言い樹を見つめると

「樹くんもいい感じだよね」

彼女の樹にくんを付けて呼ぶ姿を見つめて少し優越感を抱く自分は何故なのだろう

「それにね私ほくちゃんみたいに黒髮にするとすっごく幼くなっちゃうの」

彼女はそう言うと
ね？なんて付け加えて京本先輩をちらっと見た

「えーそうなの？」

慎太郎達が口々に言うなか京本先輩は少しだけ眉を下げて彼女を見て笑ったんだ
ただ一瞬だったけどその空間は2人だけの空間で俺にはその2人の間に樹の様にどストレートに何かを口にして割り込む勇気なんて兼ね備えてない

「とか言って似合っちゃうんでしょ？」

ジェシーの笑いながら言った言葉に彼女は本当に似合わないからなんて笑ってて
俺は彼女を真っ直ぐ見てできるだけ優しく言ったんだ

『でもそうしたらお揃いだね』

彼女は一瞬だけ目を見開くとやっぱりどこか大人っぽい笑顔を俺に見せ

「それじゃまるで双子みたい」

だなんてさ

ねえずっと思ってたけど

なんでそんなに綺麗に苦しそうに笑うの？