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俺は贅沢 樹side ページ29
ざーっと話しをするとやっすーはふわっと笑って
「樹らしくでいいんじゃない？」
「俺らしくか」
俺の小さな声に北斗は笑うと
「考えないで行動すればいいんじゃね？
それがお前だろ？気使わなくていいんじゃね？巻き込めばさ」
AにはAのペースがあるのだと
待ち続けて
俺に声をかけてきたあの日以来
また1カ月時間は過ぎた
もはや最近は姿すら見なくて
俺のペースか
「樹は考えすぎずそのままの方がきっといいよ
自然と樹のペースにみんな飲み込まれるから
それが樹の良さなんだからさ」
萩ちゃんは大学に入ってから少し大人っぽくなっていてにっこり笑って俺を見た
「青春してるな〜」
やっすーは足をパタパタさせながら笑ってて
「あ、北斗？
あいつがすきって伝えてって電話切った」
俺の言葉にやっすーと萩ちゃんは相変わらずだな〜なんて笑ってて
北斗はものすごい優しい顔で笑うと
「最初に言われたんだけどな〜
ほんと惚れた方が負けだよな」
惚れた方が負けか
本当その通りで北斗の言葉に無駄に納得する
間違いなく俺はAに惚れていて
ならもういっそのこと
俺らしくいけばいいじゃないか
みんなを見ながらそんなこと思って
なんかあったらこいつらが待ってるか
なんて俺はなんて贅沢な奴なんだろなんて思うんだ
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作者名：むぅ
| 作成日時：2018年4月29日 23時
