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ごめん...樹side ページ26
京本くんは眉を下げながら呟いた
「だせえとこあんだなあいつ」
「翔太ね〜あいつも言わば迷子だからね」
高地は少し寂しそうに笑ってて
京本くんは一言付け足した
「迷子と迷子じゃ一生彷徨うだけなのに
まあでも楽だからね障害物もゴールもないし」
渡辺くんのAを見る目は確かに特別で
お前は俺と同じだろ？ってそんな目をしてて
でもそれはただの渡辺くんの我が儘だ
「ただあいつ俺らが思ってるより
だいぶもろそうだったからな
あいつはあの人からそう簡単に離れられないでしょ」
北斗の言葉はその通りで
もろそう確かにそうだった
情がそこに存在するのは
きっと彼女が本当は心底優しい証拠で
ごめん
俺にそう呟いたのは
きっと渡辺くんから離れられない自分と
俺に声をかけた中途半端な自分を責めたから
「絆創膏なんて最近貼ってなかったはずなんだけどな」
呟いた俺を見て
「使ってないだろうからね」
「可愛いとこあるよね」
京本くんと高地は呟いて
俺は気長に待てるけど
もう傷ついて欲しくなくて
ただ
彼女の
ごめん
それは
やけに寂しそうだったんだ
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作者名：むぅ
| 作成日時：2018年4月29日 23時
