迷子の初恋 (ページ13)

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人種が違うページ13

今日は誰に連絡しよかななんてスマホをいじりながら考える

「俺にしとけ」

後ろから手を回されて
顔なんて見なくてもわかるのは
声や匂いがしみついてるから

『せっかく消えてきたのにまた残る』

皮肉を込めて言った私に少し笑い
隣に座った翔太は私のスマホを取り上げてテーブルに置いた

「なんか食いに行くか今日？」

『珍しいじゃん』

「たまにはよくない？」

『そうだね～
てか翔太つけられたね微妙に見える』

「見えてる？まあ即切りしたけどな」

『人にはつける癖によく言うよね』

笑った私の頭を撫でた翔太は少し目を細めて呟いた

「お前にしかそんなことしないんだけど俺」

『彼氏っぽい事言わないで笑えるから』

「ばーか」

頭をクシャッとして手を離す

このくらいの関係が丁度いい

目の前の椅子にどかっと座ったのは樹で

机に頬づえをついてにっこり笑って私を見つめた

「今日時間ちょーだい」

『は？何言ってんの？』

「聞こえなかったの？
今日時間が欲しいって言ってんの」

樹の隣に綺麗な黒髮で綺麗な顔をした男の人が座ると

「どーも迷子ちゃん
俺松村北斗こいつの友達ね
北斗でいいから
で、こいつだいぶしつこいから今日時間作ってやってくれない？」

なんて不愛想なのに綺麗に笑った

どうやら

この人も私とは人種が違う