なんか変 北斗side ページ48
「ここから見えるって凄いよね何年ぶりだろ花火とか」
ひまりはアイスキャンディーを舐めながら呟いた
並んでベランダに立ち
ベランダから見える花火に派手に興奮してるわけではないが少しは感動してるようで打ち上がる花火に彼女は少し反応する
「夏祭りって人多いし苦手なんだけど
こうやってここから見えるなら毎日でもやってほしい」
「屋台とかの夏祭り感はないけどね花火しか」
俺もアイスキャンディーを一口食べて答える
彼女はあくびしながら
「大我がさ行こう行こうってうるさかったんだけど
ここまで綺麗なら行くのもありだったかなー」
彼女の口から京本の名前が出たのに何故か反応して
「まあでもここから見えるからよくね？」
そう花火を見つめて俺が言うと
「その通りそれが1番だね
あーあとりんご飴があれば尚最高かも」
なんて笑った彼女の横顔を
俺はチラッと確認して
りんご飴なんて
俺がいくらでも買ってやるって
そんなこと心の中で呟いて
こいつはほぼ夏休みこもりっぱなしで
寝るか食うかしかしてないわけで
1番こいつと一緒に居るのは
間違いなく俺なんだなんて思いながら
俺が夏祭り誘ったらこいつはなんて返事したんだろうそんなこと考えて
彼女と一緒にいるようになってから
やっぱり俺はなんか変なんだ
俺にとってこいつは
ただの同級生で
ただの同居人だよな？
俺自身に問いかけて
じゃあなんで京本に反応すんだよなんてそんなこと考えて
花火を見つめる彼女の横顔を見つめたんだ
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作者名：むぅ
| 作成日時：2017年12月29日 0時
