恋をした瞬間大我編 大我side ページ45
「ごめんほんと」
「もういいから」
彼女の手を引いてカフェを出て
近くの公園のベンチに座り
俺は彼女に何度も何度も謝った
「でもほんとごめん俺のせいで」
「いいってほんと言ったの私だし？
余計怒らせたのも私だし？」
彼女は笑いながら太陽出てるしすぐ乾きそう〜なんて言っている
俺の我儘で彼女を呼び出して
俺がつけなきゃいけないけじめなのになんて情けないんだろう
「たいがー？女見る目ない
あーあと言われたことなんも気にすんなよ〜」
彼女は濡れた髪を手ぐしで整えながら空を見上げて目を閉じた
なんで俺が気にするって分かんだよ
それにあんな風に俺のことをかばってくれて
おまけに水までかけられたくせに
なんでこいつは俺の心配すんの？
でもあんな風に俺のことをかばってくれた
彼女らしい言葉が嬉しくて
「ありがとう」
呟いた俺に彼女は目を開けて俺の顔を見ると
「大我はそのままでいーよ」
そう言ってにっこり笑った
その瞬間
胸が高鳴った
ああこれが恋なんだって
初めて思ったんだ
彼女はまた目を閉じると
「少しだけね」
俺の肩に頭を乗せて少しすると寝息が聞こえてきたんだ
寝てる彼女に向けて呟いた
「女見る目俺多分あるよ」
この日この時俺ははっきりと君に恋をしたんだ
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作者名：むぅ
| 作成日時：2017年12月29日 0時
