訳あり (ページ28)

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聞かない大我side ページ28

「どこよ」

「リビング」

彼女は奥を指した俺はソファーに登り電球を取り替え電気をつけた彼女は安心したように

「ありがとう」

たかが電球でも頼られたのは嬉しいもんだな

あ、まだ時間いけそうだな

そう思い先生のとこに行こうとして連絡しようとした俺に彼女は声をかけた

「ご飯食べてけば？」

「え？」

俺はスマホを操作していた手を止めて彼女を見た

「電球取り替えてもらったから今から作るし食べてきなよ」

ご飯なんて女の子に作ってもらったことなくて俺はスマホをポッケに入れて

「楽しみ～」

「やばまずくても美味しいって言って食べてね」

なんて言って笑う

ばーか俺は紳士だから言われなくてもそうします～

ソファーに座りキッチンに立つ彼女を見る

それにしても広い部屋少ない荷物
彼女はなんでここにいるんだろう
どうしてここにいるんだろう
どこから来たんだろう
そんなこと俺は聞けないし別に聞かないけどね

少しすると美味しそうなごはんが目の前のテーブルに並ぶ
彼女は迷うことなく俺の隣に座って

「いただきます」

前なら絶対隣なんか座んなかったじゃん
なんてちょっと思ったりして
俺も小さな声でいただきますそう言った

彼女の作ってくれたご飯は美味しくて
俺が美味しい美味しいって食べるのを
大袈裟だと笑ったんだ