ホッカイロは両手に ページ49
『時間忘れそう』
ラ「うん、わかるとても」
『釣れてはないけど』
ラ「1匹も」
涼「まあまだ今からだよ」
『これはこれでいいわ』
宮「なんなの2人ともさしみじみして」
釣りを始めて早30分釣れる気配はないけどなんだかラウちゃんと涼太と3人で過ごす時間は心地よい
『都会ってさ過ぎる時間早く感じない?』
ラ「みんな追われてるし急いでるもんね」
『ね、余裕ないんだよね』
なんてこんな話しをする私たちふたりに涼太はふふふと笑う
宮「そんだけ一生懸命なんだよみんな
ラウールもAも俺もみんな」
『一生懸命か...私は知らないなあ』
宮「そんなことないよAだってね」
ラ「うんそう絶対」
なんだろうなやっぱり居心地がいいのは
人のことなのに
私なんかのことなのに
言い切るように言うんだよ
私はこんなこと初めましてだから
この人たちと見る景色やこの人たちの言葉は新鮮で身体に染みるんだ
『26年何してたのかなってたまに思うんだよね』
無意識に口が動くことなんて今まであったのかな?とか口にした直後に後悔したのに
ラ「そんな風に思うくらい一生懸命頑張ってきたんだよAちゃんは」
『...そんなこと』
宮「あるよ。よく頑張りました」
両隣から感じるぽかぽかする言葉やぽかぽかする空気に思わず目を閉じた
『...ありがと』
ここで素直に口に出すことを一生懸命頑張ってみた私に
次に目を開けた時には何事もなかったかのように2人とも魚来た〜とか言ってたんだよな
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作者名:むぅ | 作成日時:2019年8月20日 0時