難易度高めの ページ14
『うわ、学校って感じ』
キャピキャピの高生とすれ違いながら目の前には私とは縁のなかったご立派な高校が見える
腕の時計は30分の5分前を指していてホッとしたのは待たせた時に尻尾をぶんぶん振る姿が目に浮かんだから
スマホをいじりながら校門の脇に立てば高校生が続々と出てくる
次は場所を変えてもらうかな?なんて考えてれば聞き覚えのある声が左側から聞こえたんだ
「お姉さんひとりですか?」
ゆっくり顔を上げれば見覚えのある顔がそこにあって私の目を見るとふふっと笑う
『蓮なんでいるの?』
目「バイト早く終わったから」
『あ、そうなんだ』
目「それに今日初めてでしょ?」
『まあ、うん』
蓮は昨日見た私のことなんてまるでなにも気にしてないみたいで
ううん、まるでなにも見てないみたいで
心臓はじゅわっと熱くなる
目「あ、来た」
蓮が学校の方を見て笑うから視線を移せば手を振りながら走ってくる姿が目に入り思わず笑ったんだ
目「なーんだちゃんと笑えるじゃん」
『え?』
目「ああ、自分で気付けてないわけね」
『えっ...ちょっ』
ラ「Aちゃーん来てくれたの?だあいすき」
『うわっ...』
私と蓮の会話は大きなラウちゃんのお熱い抱擁により遮られた
目「ラウール離れるよA苦しいって」
ラ「ごっめんねえAちゃんっ
めめもありがとーう!ねえめめっ今日寄り道しよう!ね!Aちゃんもいるし」
目「お前さ俺が来たらいつも寄り道じゃん」
ラ「めめだあいすきだから」
目「はいはい、Aもおいで行こっか」
『え?あ、うん』
ラ「はいっじゃあ決まり!Aちゃんはぐれないでねえ」
ラウちゃんは私の右手をとるとぎゅっと握る
にこにこ笑っている君は私を見て楽しいねなんて言っているけど
君を校門で待っている時も
私をぎゅっと抱きしめてる時も
小さな声で呟く君への心無い言葉が耳に入ってきたんだ
蓮も私ももちろん君も聞こえないふりをした
それはきっと3人とも分かってて
ねえ君はこんなに綺麗に笑うのに
ねえ君も何かを抱えてるんだねって思うと無性にぎゅっとしたくなったんだ
ラ「Aちゃんありがとね」
そんな君の言葉に唇を噛めば蓮は私の頭をくしゃっとして優しい顔で笑うんだ
3304人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:むぅ | 作成日時:2019年8月20日 0時