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交わらないのは平行だから ページ2
「えっ…あっ…えっ…何か御用ですか？」
後ろから声をかけられてゆっくり振り返れば
やたらと爽やかな青年が立っている
まあね
門の前に知らない女がトランクケースを片手に立っている
そんな状況そりゃあ動揺もするでしょう
さあ
作り笑顔はわりと得意だ
『あっごめんなさいご連絡はしていたんですが
今日からこちらに住むことになるAといいます』
少し頭を下げてもう一度彼を見ればすぐににっこり笑い私との距離を少し詰めた
「お話し聞いてます。
ご挨拶遅くなってこちらこそすいません。
阿部亮平といいます。
暑いのでとりあえず中入りませんか？」
門を開け私のトランクケースを手に持つと段差気をつけてくださいね
なんて毒っけひとつもない笑顔でにっこり笑った
こんな笑顔
私知らないや
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作者名：むぅ
| 作成日時：2019年8月20日 0時
